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セレソン雑記帳

このページではマスコミが取り上げないようなディープなネタを紹介していきます。特にこの先重要な大会が目白押しのセレソンの若手達、U-20代表やU-23代表、はてはU-17で活躍が期待される逸材を発掘していきたいと考えています。アテネ五輪や2006年W杯の予備知識となればよいのですが・・・。
また、あらゆる情報網を駆使して、現在欧州で活躍しているスター達のブラジル時代のエピソードを紹介していけたらと思っています。

MENGO(メンゴ)
1967年生まれ。サッカー観戦歴は36年と数ヶ月。81年のトヨタカップをきっかけに、ブラジルサッカー、特にフラメンゴの虜に。「ダイヤモンドサッカー」をバイブルに世界サッカーの知識を深める。
99年に来日したセレソンを前にするも、ひと言も話せなかったことにショックを受け一念発起、ポルトガル語の習得に努める。現在ではブラジル音楽関係のコラムを執筆するかたわら、機会を見てはセレソンの若手に関する記事等を雑誌などに寄稿。翻訳家及びフリーカメラマン。大手レコード店で発売中の「BANCA」にてブラジルサッカーの記事を連載中。
 

歴史的ゴールを演出したのは、意外な人物
 

ポルトガル語に「ゴラッソ」という言葉がある。いわゆるバイシクルシュートのような芸術的なゴールを指すのだが、1月9日のパラグアイ戦で桁外れの「ゴラッソ」が生まれた。
 
後半の7分38秒、自陣で相手のミスパスを奪った右SBのマイコンは、浮き足立つパラグアイのディフェンスを尻目に、猛然と右サイドを攻め上がった。テレビの実況アナウンサーも呆気に取られる中、あれよあれよという間に5人を振り切り、最終的にはキーパーまでかわしてゴール左隅にシュート。サッカー好きなら誰もが知ってるマラドーナの5人抜きの再現のようだった。もっともあれは86年のW杯メキシコ大会という、緊張の極致ともいえる状況だったが。このゴールに何より驚いたのが、当のマイコン本人だ。得点を決めた直後こそ、生後2ヶ月の愛娘への投げキッスを見せるなど余裕の表情だったが、仲間にもみくちゃにされた途端にうわの空。試合後には「間違いなく僕の選手生活で最高のゴールだったよ。偶然だけど親父に試合の録画を頼んだんだ。だからこれから何度も見られるのさ。」と嬉しげに語った。

2001年のU−20南米選手権で頭角を現したマイコンは、リカルド・ゴメス監督の就任後1月23日のチリ戦で退場するまで、19試合連続先発出場を果している。いわばU−23代表の原動力といえるが、得点は2点と意外に少ない。聞くところによると、彼の父親であるマヌエルもむかしサッカー選手だったとのこと。「僕と双子の弟が生まれた時、親父はグランドにへその緒を埋めたんだって。将来プロの選手になれますようにってね。おかげでこんなに立派になれたのさ。」ちなみにマラドーナの5人抜き当時、マイコンは5才だったそうだ。

 

若さを過信したゆえの大失態
 

18・20・19・20・・・。これは何の数字かお分かりだろうか?答えは先ごろチリで開催されたアテネ五輪予選において、こともあろうに出場を逃したブラジルの攻撃陣たちの年齢だ。詳しく説明すると、左からジエゴ(サントス)、ダニエル・カルヴァーリョ(インテルナシオナル:大会後にロシアに移籍)、ロビーニョ(サントス)、そしてダゴベルト(アトレチコ・パラナエンセ)の4名である。

92年のバルセロナ五輪以来、まさかの予選敗退を喫したU−23代表。優勝候補の下馬評に挙げられながら赤っ恥をさらした原因はさまざまだが、個人的にはあまりに大胆な若手の起用もそのひとつだと思うのだ。いま手元にある、チリでの最終試合となったパラグアイ戦と昨年12月に優勝したU−20代表の決勝(スペイン戦)のメンバー表を見比べている。実に交代選手を含めれば5名もダブっているのだが、この現象ってかなり異常なこと。口やかましいマスコミからは、「U−23、その実態はU−21?」などと揶揄する声さえ聞こえてきたほどだ。カカー(ミラン)やジュリオ・バチスタ(セビリア)とい
った有力選手を起用できなかったとはいえ、本来中心となるべき22才の選手たちに目を向けなかったリカルド・ゴメス監督の大失態としか言いようがない。今回の登録メンバー20人中、22才に達していたのはわずか9名にすぎなかった。

そんなU−23代表の若さ(未熟さ?)を象徴するような事件が大会前に起きていた。さる1月6日の夜、初戦のベネズエラとの試合を前に、選手たちは大会用公式写真の撮影に望んだ。順調にフォトセッションは進み、お次はジエゴの番。ここで背後から忍びよったのが、大の親友であるロビーニョ。するといきなりジエゴの白い短パンを引きずり下したのだ。ここまでは陽気なブラジル人同士ではよくある話なのだが、翌7日にパンツ一丁でニヤけるジエゴの写真が多くのHP上に載ってしまったから、さあ大変!CBF(ブラジルサッカー協会)の幹部は、完全シャットアウトであるべき撮影がカメラマンに公開されたことに激怒した。またザガロはこんなコメントを残して若者たちを戒めている。「人生において物事には限度というものがあるんじゃ。今回のブリンカデイラ(ポルトガル語で「いたずら」)は友だち同士ならまだ許せる。選手たちの悪ふざけもまあよしとしよう。しかし、カメラの前でそんなことをするのはいかん。ましてやただで見せるなんてもってのほかじゃ。」

 

ワールドユース開幕!注目株は一体?
 
待望のワールドユースが開幕。最近ではスター達の登竜門として定着した感があるが、今回のセレソンで活躍が期待できそうな選手を、簡単な紹介も含めつつ数人あげてみる。
残念ながらロビーニョ、ヂエゴ(ともにサントス)、カルロス・アルベルト(フルミネンセ)といった主力が欠場し、理想からほど遠い布陣だが、その中でもキラリと光る逸材は必ず存在するものだ。

ニウマール/FW (インテルナシオナル)
まず何といってもニウマール。現在終盤を迎えているブラジル全国選手権でも、好調なインテルの攻撃陣を引っ張っている。あのチェルシーが触手を伸ばしており、今週中にも移籍のニュースが発表されるかも?スピードに長け、大事なところで確実にゴールする安定感もあり。同僚のFWダニエル・カルヴァーリョとのコンビに期待大。

ドゥドゥ/MF (ヴィットーリア)
ブラジル北東部の人気チームであるヴィットーリアでバリバリのレギュラー。不甲斐ない成績に終わった今年6月のコンフェデレーション杯に大抜擢される。 残念ながら出場はなかったが、パヘイラ監督の「とにかくエレガントなプレイをする。機を見ての攻めあがりも気に入った。」という賛辞が、彼の非凡な才能を証明している。

アドリアーノ/左SB (コリチーバ)
後継者不足が指摘されている左サイドで、将来はセレソンに定着する可能性が高い。前任の監督であるヴァルリーニョスの頃から絶大な信頼を受けていた。7月のゴールドカップには、世代の壁を超えて召集され、するどい攻め上がりを見せた。ビジュアル的にもどことなく若い頃のロベルト・カルロスを彷彿とさせる。

なお筆者は今年3月にマレーシア、7月にメキシコへ渡り、U-20及びU-23の試合を観戦してきた。日本人の中では彼らを目撃した数少ないひとりだと思っている。確かに01年のカカー、アドリアーノといった目玉は見当たらないが、ほとんどが所属チームで主力として活躍し、修羅場を経験しているいわばベテランだ。現地メディアでもアルゼンチン と並び優勝候補と目されているのも事実だ。

さあ、がんばれ若きカナリア軍団!

 

あの頃君は若かった
 

ACミランへの移籍以後、確実にスターへの道を歩んでいるカカー。某深夜番組では毎週「カカのゴールが見たいっ!」の絶叫が鳴り 響いている。彼が素晴らしいゴールを決めるたびに、その評価もうなぎのぼりだ。最近ではフル代表とU-23代表監督が、カカーの争奪戦を繰り広げるほどで、セレソンの中心選手となりつつある。しかし、そんな彼も昨年のワールドカップが始まるまでは、セレソンの中では若手の注目株にすぎなかった。これは筆者自身の体験談である。

昨年5月、セレソン一行はウルサン(韓国)での事前キャンプの途上、マレーシアに立ち寄り練習試合に臨んだ。25日に首都クアラルンプールでアマチュア中心のマレーシア代表と対戦したカナリア軍団は、うだるような暑さに悩まされながらも、4−0と一蹴!カカーも後半から途中出場。試合後、ご機嫌の選手たちはサンバを歌いながらバスを降りてきた。その時たまたまブラジルのテレビ局の手伝いをしていた筆者は、何人かのセレソンメンバーのサインをゲット!やはりマレーシアでもロナウド人気は別格で、あちこちで人だかりができていた。そんな輪から離れてひとりポツンと立っていたのが、なんとカカー!突然近づいて来てやおらひと言。「ねえ、僕もサインしていい?」「もちろんだよ。」と筆者は即答。この時のことを今でも後悔しているのだ。もっときちんとサインをしてもらえばよかったと・・・。

来る12月、トヨタカップ出場のためにACミランの一員として再来日を果たすカカー。女性ファンの殺到が予想され、彼に近づくこともままならないかもしれない。できることなら、彼にマレーシアのことを覚えているか尋ねてみたいのだが・・・。

カカー豆知識その1:彼の愛称「カカー」は本名(リカルド・イゼクソン・サントス・レイチ)のリカルド(Ricardo)から名づけられている。実は2001年のデビュー当初は、「Kaka」ではなく「Caca」という表記で知られていた。それから発音はあくまでも「カカー」である!


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